まぐまぐ『ガラス玉遊戯』017サンプル  

 

□媒介するもの□

人間とは表現する生き物です。
そして、ガラス玉遊戯では、何か一つの表現があれば、それを普遍
性と関連づけて、飛躍した可能性の展開をおこなうことができます。
これは前回お知らせしたとおりです。

ところで、文化的資産を可能性に置き換える際、その文化的資産を
解釈する必要が出てきます。これは、ヘッセの小説のなかでは、音
楽や数学を利用しておこなうことになっているものです。

私は、ここのところを、詩でおこなっています。
詩でおこなう利点は、言語概念であるため、他の文化資産を見つけ
だすのが容易になる、ということです。

音楽や数学は、思考の形式が純粋であるので、ガラス玉の配置につ
いて大変有利ですが、他の文化的資産との関係を見い出すのには、
不便ではないかと思うのです。

ヘッセの作品のなかでは、ガラス玉遊戯と詩的能力の関係について
は、過去のある時点に自分を置き履歴を書く訓練をする、という表
現がありますが、作品のなかでは重点がおかれていません。

それは、作品の背景に、退廃した精神の時代に、高潔な精神の時代
の産物である音楽が利用された、というところからきているのかも
しれません。

それでは、また、次回に。


  

(C)Copyright 2005 Kyou Nissho. All rights reserved.